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うんこんにちは!ごだまめです。


無職の身分になってはや一週間。
辞職願いの内容を悶々としながらまとめていた頃には遠い日に思われたパフュームの「love the world」も本日おそらく店頭に並んでいるのでしょうが、残念ながらわたくし風邪を引いてしまいまして買いに行けません。
現在、就職活動をするために北関東の知人宅に居候させてもらっているので、流行発信地:東京に出かけるのもそう大変なことではないというのに。東京のCDショップ限定の特典とかありそうなものなのに。非常に無念です。


ということで転職活動をしているのですが、先日書いた通り、んまあ手応えのないこと。
北関東に出発する折、「出かける前にちょっとメールチェック☆」ってしましたら、書類選考で落ちたというお知らせが来ており、幸先の悪さにこの先自分が転落していく様を事細かに思い描いてしまい(晩年は月5万円の年金で4畳半生活。食事は日に2回、ご飯とお味噌汁とお漬け物。)、母親に泣きつきそうになりましたが三十路なのでこらえました。
しかし嫌なもんですね落ちるのって。そもそも「ここならなんとか通りそうかも」っていうところを選んで応募しているので、その目論みが初手から外れると、もう自分はどこでも働けないのかという大変な不安に襲われますので結構困ったちゃんです。ひとつ運良く面接までこぎ着けた会社もあるのですが、ググってみましたら2ちゃんねるにてひどい言われようでしてね。もはや劣悪な環境にしか、わたしの働くところはないのかもしれません。


そんな暗澹たる気持ちを爆乳に秘め、新宿にて就職活動の合間に本屋さんを徘徊していましたら、なんと魚喃 キリコ「ハルチン」の2巻が。思わず手に取って見てみましたら、1巻て絶版になっていたのですね。知りませんでした。
この人のマンガ、シリアスな恋愛もの、特に「南瓜とマヨネーズ」みたいな「都合のいい女」が出てくるものは胸苦しくなってきて、特に去年出た「キャンディーの色は赤。」はもうホントに勘弁して欲しかったというかあんな鍵のついた日記みたいなものを世に出してはイカンと怒りすら覚えましたが、この「ハルチン」とか「Strawberry shortcakes」の里子の話みたいな「男がいなくても立派に女のコな女のコ」テイストなものが好きでして、なのでわたしにとって「ハルチン」2巻はとても喜ばしいことです。
とはいえ無駄遣い厳禁な無職なので、職が決まったら1巻とセットで必ず、と本をくるむビニールに手汗による曇りをうっすらと滲ませながら、「ハルチン」2巻は棚におとなしく戻しました。


無職にも手が出そうな文庫コーナーにねっちりと視線を泳がせていましたら、バビりました。
だって、だってあの326の本が!
「恋に殺されそう・・・」っていう文庫本なんですけどね。
タイトルはともかくとして、久しくこの不愉快な数字の並びを見ていなかったので、「ちったあ勉強したのか?(いや書店で見た時は文庫本で書き下ろしたのかと思ったんですよ)」とページをめくってみましたらもうね、もう、もう何とか言ってやってよまっとうに働いているみなさんから!
ほんとひどい。腹が立つあまり「ご本はごだちゃんにいろんなことを教えてくれるんだから、大事に触らないとダメよ」というママンの教えを幼少時より忠実に守っているわたしが、売り物にはいつも処女の秘所をアレするつもりで羽毛のような柔らかタッチを心がけているわたしが、この文庫本を平積みの台に叩き付けそうになりましたよ!ママ!あんなの本じゃないよ!ただの古紙だよ!尻紙にもならねえよ!
しかし今アマゾンで検索してみたら年に一度は本出してるみたいですね。わたしの知らないところで安定した需要があるようですけれども、一体どういった人種がこの自己満足っていうかオナニーを求めているのだろうか。本人がオナニーだと思っていないところが一番致命的で、世に出してはいけない理由だと思うんですけども。同じオナニーでも中田ヤスタカみたいなのはいいんですよ。あれは童貞という何物にも代え難い価値がありますから。「冷えた両手にホットココアを」なんて経験がないからこその妄想、たまらんちんです。
古屋兎丸が以前326をこきおろしたパロディを描いていた事がありましたが、あれは痛快でした。あの頃の兎丸はギリギリ冴えてたんだろうなあ。
ああしかしこれは宝島社もいけないな。何も知らないティーンが読んじゃったら「これが恋?」とか勘違いしちゃうじゃないですか。まあ人の数だけ恋の形もあるわけですから間違いじゃないけどさあ、コーラ味しか知らないのに「コーラ好き!」って言っちゃうのって哀しいじゃない?曲がりなりにも文化活動に与する出版社なんですから、倫理観は持って欲しいです。まあ無職が言っても仕方ないですけどね!


そんなこんなでカッカしながら他の文庫本を物色して、以前から気になっていた倉橋由美子「大人のための怪奇掌篇」を購入。
短編集ばかりだったこともあって一気に読めましたが、突き放した冷たい文章から滲み出る、松本次郎テイストな湿度の高いエロが素敵です。エロといっても倉橋由美子本人の経験とは切り離されたところで書いてると推測されますので、それだけに彼女の変態具合が際立ちます。変態具合、多分友沢ミミヨといい勝負だと思います。
今度長編も読んでみようと思いますが、そのころにはわたしは職を得ているのでしょうか。ヤダ、弱虫は泣き虫!